今朝ラジオから流れてきたニュースに驚いた。
「本日午後(フランス時間)、ミシュランガイド・フランス版2019が発表される予定です」。
あれ?例年は2月に発表だったのに、今年はだいぶ早めの発表のようです。
家族のお祝いや記念日などに、地元の星つきレストランを利用するのが好きです。フランスは外食産業自体が日本にくらべて高価です。日本みたいに美味しくて安いB級グルメもありません。お料理、サービス、雰囲気。トータルで考えると結局はこういうレストランがいちばんコスパが良くてお金の払い甲斐があると思っています。
ミシュランに関しては、覆面調査員の暴露本が出たり、審査方法の正当性が疑われたりと話題に事欠かない。
しかし何だかんだ言って、これだけ話題になる。発表自体がニュースで大々的に取り上げられる。新星店、星を失ってしまう店、星をキープした店、悲喜こもごものストーリーが裏にはある。
それはさながら、日本の風物詩(?)紅白歌合戦の出場歌手発表のよう(笑。そして、紅白に当てはめて眺めてみると、実に分かりやすく楽しくなるのです。
紅白で新出場者が話題になるのと同じく、ミシュラン発表も新スターがいちばん注目される。実際、私もこれを一番楽しみにしている。
今、私がイチ推しのシェフの一品です。星がまだついていないのが摩訶不思議。弱冠26歳の才能溢れるシェフの素晴らしいお料理の数々はため息もの。家から2時間以上かかるのが難ですが、機会あるごとに通いたい素晴らしいお店です。のちほど、星がついたかどうか真っ先にチェックするつもり。
個人的に贔屓にしているレストランが星を獲得したりすると、推しが晴れ舞台に上がるみたいで、嬉しい(笑。
でも逆にいうと、それはその店が一気に全国区になることを意味する。チケットが取れにくくなるのと同様、予約が難しくなったり、チケットの値段が上がるのと同様、価格が上がってしまうことに繋がるので、心中穏やかではなくなる。世間に認めてもらうのは嬉しいのだけど、売れすぎは困る、、、複雑ですね。
今が旬、レモンの素敵なデザート。
反対に、「この店にまだ星が、、、?」とそれこそミシュラン調査を疑いたくなるような店もときにある。紅白でいう「ベテラン枠」があるのと同様である。しかし、ミシュラン的には「ベテラン枠」はないらしい。実際、星の剥奪は容赦なくされている。
私が知っているだけでも、このバスク地方でも何軒かが過去数年で星を失った。これはこれで、有名歌手の凋落みたいで、物哀しい気分にもなりますが。
唯一、紅白との違いは、「復帰組」はほとんどないこと。一度失ってしまった輝きを再び得るというのは、料理の世界では至難の業らしい。
恥ずかしがりやの夫がロウソクつきのお祝いデザートを嫌がるので、「地味に質素にお願いします」といお願いしていたら、この通り(笑。良いお店は、客の要望に忠実です。
新星、追加の星などを含め、2019フランス版ミシュランが新たに追加した星の数は75にものぼり、過去最大数だそう。「日本人枠」もどんどん拡大中の昨今、後ほどの発表が楽しみであります。